“モノを売る仕組みの提供で個人を応援!”

株式会社もしも
代表取締役
実藤裕史

インタビュー: 2014/03/14

1979年4月21日生まれ。埼玉県出身。一橋大学商学部中退。大学在学中にECベンチャー「オイシックス」のインターンとしてスタートアップを経験。その後ブランド品のネットショップを立ち上げ、月間2,000万円の売り上げを達成するまでに成長。ECに大きな可能性を見出し、2004年有限会社ウェブデパを設立、代表取締役に就任する。2006年に社名を㈱もしもに変更し、ドロップシッピングによる新しいEC市場の確立を目指している。
もしもドロップシッピング

生年月日:
1979年
出身:
埼玉県
出身校:
一橋大学

- 小さい時はどんなお子さんでしたか?

一番古い記憶は、保育園の柵を乗り越えて逃げようとして、鉄条網に頭が引っかかり血だらけになった記憶です。それ以降ずーっと脱走癖があり、逃げなくなったのは社長になってからですかね(笑)。小学校4年生の時に『うわさのズッコケ株式会社』という本を読んで夢中になりました。仲良し3人組が釣り客相手にお弁当などを売るビジネスに着眼して、クラスメートからお金を集めて株式会社をつくるという話で、「会社をつくるって面白そうだ」と漠然と思いました。それに影響を受けて、家で手伝いの料金一覧表をつくり、細々とした家事仕事を母から請負ってお小遣いを稼いだほどです。

- 起業のきっかけはどのようなことだったんですか?

経営の勉強をしようと大学に入り、在学中に起業を目指していた時に、インターネットベンチャーの有機野菜宅配「オイシックス」の立ち上げに参加しました。自分で野菜のコピーなどを考えて工夫すると、お客様が反応して買ってくれることにやり甲斐を感じました。当時、傷やサイズ不揃いで捨てられていたB級野菜を「ふぞろいの野菜たち」という名前で売り出して大ヒットしたのを見て、言葉ひとつで大きな違いが出ることを体感しました。1年半ほど勤めて、「もう起業できる!」と質屋のショップサイト運営を請負いました。実際は流通のことも、ネットショップのシステムの仕組みも分からず、ゼロから学びながら売上を伸ばしました。丁度流行り始めた価格comで全ての商品がギリギリ1位になるように設定し、最安店ランキング1位つまり「日本で一番ブランド品が安い店」と認知されるようになり、1年半で2億2,000万円くらい売り上げました。「モノを売る」楽しさをもっと人に伝えたいと思っていましたが、実際に販売するとなると商品梱包や伝票処理などの煩雑な仕事が大きなネック。アメリカではその面倒な部分を代わりにやってくれるというドロップシッピングのシステムがあると聞き、これは日本でも必要なサービスだと考え、2006年8月に“もしもドロップシッピング”のサービスを開始しました。

- モノを売る楽しさというのはどんな部分なのでしょうか?

究極のコミュニケーションだと思っています。「この値段で売りたい」と商品を提示する売り手側と、「それがほしい」と思って購入する買い手側。その値段や商品が適していないと、相手には届かず買ってもらえない。お客さまの心に響いた時に、初めて「売買」につながるという部分が楽しいですね。

- 会社設立に際しては、どんな思いがありましたか?

「個人の未来を応援する」という理念のもと、ブログやTwitterで情報発信するのと同じように「モノを売る」ことができるようにしたかったです。アメリカではドロップシッピングの会社は100社以上、1つの会社で扱える商品も100万点以上と規模は大きいんですが、売る側は「売り主」として住所掲載を義務づけられ、返品代金を負担したりとリスクも高い。日本でやるからには「大変な部分」と「リスク」、つまり法的な責任と返品商品を弊社で請負い、気軽に始められる環境を整備しなければなりませんでした。

- 今後、事業はどう展開される予定ですか?

現在当社サービスを使われている会員が40万人、流通している商品も40万点。この規模を3年で100万人、100万商品にしたいと思っています。またTopSellerという新しいサービスは、楽天やYahoo!、STORES.jpなどの他社のショッピングカートで販売できるシステムです。昨年からYahoo!の出店料が無料になったので、TopSellerを使うとYahoo!の集客力も利用しながら、商品量も顧客層も増やせるので、さらに利用者増を目指しています。

- ドロップシッピングで売上を増やすコツは?

現在トップセールスの半数は主婦の方。SEOやブログ、メルマガなど皆さん独自の工夫があるようです。特別なスキルがなくても続けることで成果が出ること、家事や子育てをしながらでも合間の時間をかければ成果に比例することなどが、主婦会員が多い理由だと思います。その中でも目立つためには、見る人の役に立つコンテンツを多くすること。トップセールス常連のコスプレショップのオーナーさんは、他にはないコスプレのアイデアや実際に装着した写真などをたっぷり掲載しています。主婦の方が活躍する裏には、「コレいいわよ!」というおススメおばちゃん的な人の心に刺さるコメントが上手なことがあると思います。

- 会社のなかで大切にしている文化はどんなことでしょうか?

会員様のなかには、弊社のドロップシッピングの収入で生活をしている会員様がたくさんいらっしゃいます。つまり弊社のビジネスと会員様たちの生活が直結している、「その責任は自分たちにある」という考えは社員隅々まで浸透させています。

- 起業を志す人へのメッセージをお願いします。

起業はリスクもありますが、得られるものも多い。やりたい気持ちがあれば、できるだけ早くやった方がよいと思います。体力やエネルギーがあるうちに取りかかる方が有利なこと、守るものが多くなると踏み出せないことから、若い時の起業がおススメです。

- 失敗談はありますか?

ドロップシッピングを開始した当初、物流費用をよく理解しておらずに失敗しました。商品が売れた時の利益より、梱包・出荷の代金の方が高くて、売れれば売れる程赤字という事態になったこと。立ち上げてすぐは、これで倒産しそうになりました。

- 座右の銘を教えてください。

「男子三日会わざれば刮目してみよ」という三国志に出てくる言葉で、「若者に三日会わなければ目をよく見開いて見よ、なぜなら驚くほど成長しているから」という意味です。これに自分たちを重ねあわせ、自分たちの可能性を信じて急成長を目指したいですね。

他の経営者インタビュー