“「女性」×「ソーシャルメディア」で新たなライフスタイルを提案”

トレンダーズ株式会社
代表取締役
経沢香保子

インタビュー: 2014/03/14

慶應義塾大学経済学部卒業後、株式会社リクルート(現リクルートホールディングス)入社。営業職として経験を積んだ後、創業間もない楽天株式会社に入社、楽天大学などの新規事業に携わる。2000年にトレンダーズ株式会社を設立し、女性に特化したマーケティングを展開。日本最大級のソーシャルアクティブな女性のネットワーク「womedia」を強みとしてさまざまなメディア開発やプロモーション事業に取り組んでいる。2012年東証マザーズ上場。現在、最年少上場女性社長。

生年月日:
出身:
出身校:
慶應義塾大学

- 起業の経緯をお聞かせください。

子どもの頃から「自分らしい仕事をして、経済的にも人間的にも自立したい」と思っていました。でも、だからといって会社を経営したい、起業したい、という思いは特になかったんです。大学卒業後はリクルートに入社し、営業職に携わりました。その後、当時創業間もない楽天に転職し、ネットショップのノウハウを提供する楽天大学など、さまざまな新規事業の立ち上げを行いました。楽天を退社したのは、MBAの資格取得のため留学したいと思ったからです。その留学準備をしている間に、いろいろなマーケティングコンサルタントの仕事を頼まれるようになりました。女性を対象とした企画を立てる時に「女性ってどういうことを考えているんだろう?」と悩まれる方が多かったんです。フリーで仕事を請けるうちに徐々に規模も大きくなり、顧客の方の要望もあり、「それなら法人組織にしよう」と思ったのが当社設立のきっかけです。2000年、私が26歳の時でした。

- 設立当初から「女性」に特化した事業を展開されていたのですね。

消費の鍵を握っているのは女性です。特に「F1層」と呼ばれる20~34歳の女性は、新しいトレンドにも敏感で、口コミなどでも高い発信力を持っています。でも、商品や企画を考える会社の方はほとんど男性で、消費に影響を与える女性心理をあまり理解していませんでした。そのギャップを埋めるために何かできないかと考えて始めたのが、女性マーケティング事業です。

- 会社の中で大切にしている文化はありますか?

当社には「8 SOULS(エイトソウル)」という8つの言葉があります。 「1.チャーミングであれ」 「2.ないものづくり主義」「3.真のパートナーであれ」 「4.重いドアを、自ら開けろ」 「5.サプライズ・スタンダード」 「6.苦しいときこそ、成長のチャンス」 「7.男前であれ、女前であれ」 「8.人生を味わいつくせ」、“常に新しいことをやろう”、“気持ちのいい仕事をしよう”という思いのもとに、社員みんなで作り上げた言葉です。数年に一度バージョンアップすることはありますが、軸は常に変わりません。自分たちが開拓者となってお客様に喜んでいただこう、そして、「人としてチャーミングであれ」ということですね。会社が大切にしていることを改めて社員同士で話し合うことで、一緒に会社を作り上げていくという一体感にも繋がっています。会社というのは人の集まりなので、私は、「何をやるか」よりも「誰と働くか」の方が重要だと思っています。魅力的な人たちと魅力的な仕事をすることで、一人ひとりが輝ける場にしていきたいですね。

- 社内にはやはり女性が多いのでしょうか。

現在は、女性が全体のおよそ6割ほどでしょうか。当社は男女平等が当たり前すぎて考えた事がないほど、女性管理職も多いですし、役員も半分以上が女性です。今、社会で女性が活躍していくためには、どうしても男性化せざるを得ないような風潮がありますよね。私はそれには反対で、女性が女性らしく、そのままで活躍できる会社であることをとても大切にしています。また逆に、男性には男性だからこそできることがあります。それぞれが自分らしく、持っている能力を磨き続けてほしいと思っています。

- 今後の展開についてお聞かせください。

女性はいくつかの幸せを求めていて、「自分らしい仕事を持って、経済的にも精神的にも自立すること」や、「いつまでも美しく、自分らしくいられること」等、仕事やプライベートのバランスをキープすることに、多くの女性の悩みがあります。そのような女性たちをサポートするような事業をどんどん展開していきたいですね。メインとなるのは働く女性の支援ですが、それは社会人に限ったことではありません。女子大生もキャリアについて考えていますし、中高生で起業を目指す方もいます。逆に年齢を重ねても仕事を続ける女性も多くなっています。設立当初はF1層に特化したマーケティングからスタートしましたが、今後はターゲット層も拡大し、女性全般をサポートしていきたいと考えています。

- ソーシャルメディアに関しても今後の発展が期待されますね。

テレビや雑誌などでごく一部の人だけが情報発信していた時代とは違い、今は個人がブログやソーシャルメディアで思っていることを気軽に発信できる世の中になっています。一般の方々の持っているものや考えなどが世間に広がっていくことで、社会がもっとよくなっていくのではないでしょうか。その発信力をクローズアップすることによって、世の中もフラットになっていくと考えています。「女性を応援する」、「ソーシャルメディアを使った個人の発信力を活かす」というキーワードは今後も変わりません。この2つを軸にいいと思ったことをどんどん取り入れ、事業領域を広げていきたいと思っています。

- 起業を志す方へのメッセージをお願いします。

まず「やってみる」ということですね。以前開催していた「女性起業塾」では、「修了するまでに受講料を自分で稼ぎなさい」と言っていました。例えば、ネットオークションで物を売ることでもいいんです。会社勤めをしている人なら、何か副業に挑戦してみるとか、ホームページを開いてみることでもいい。ビジネスというのは、「お客様に商品やサービスをどう売っていくか」ということです。やってみれば、どういうものが売れるのか、効果的な宣伝方法はあるかなど、見えてくるものが必ずあります。起業することはリスクが高いと思われがちですが、私は、本当のリスクを計測することは不可能だと思っています。結局は、成功するまでやり続けるか、途中で諦めるかのどちらかでしかありません。楽天にいた頃、三木谷社長(現会長兼社長)が「人間には、何が何でもやり遂げる人と、途中で諦めて自分を満足させてしまう人の2種類しかいない」と言っていましたが、私もそう思いますし、常に前者でありたいと思っています。

- 座右の銘を教えてください。

「人生を味わいつくす」。人生は壮大な実験です。情熱を燃やし続け、一度しかない人生の可能性にかけたいと思います。

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