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株式会社ヤッホーブルーイング 井手直行 味も名前も個性的なクラフトビール目指すは「知的な変わり者」

JOBSHIL編集部
株式会社ヤッホーブルーイングの代表と企業ロゴ
株式会社ヤッホーブルーイングの代表のプロフィール写真

株式会社ヤッホーブルーイング
代表取締役社長
井手直行

コンピューター周辺機器のエンジニア、広告代理店の営業を経て、株式会社ヤッホーブルーイングの創業メンバーとしてエールビール専門の醸造所づくりから携わる。会社立ち上げ以来の業績を評価され、2008年代表取締役社長に就任。現在は、「よなよなエール」をはじめ「水曜日のネコ」といった個性的なビールを製造・販売するほか、ビアレストランのオープンや海外輸出など、活動の幅を広げている。
生年月日: 1967年 出身: 福岡県 出身校: 国立久留米高専電気工学科

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※この記事は「2014/08/22」に「ビジョナリー」に掲載されたものを、JOBSHILに転載しております。

どのようなお子様でしたか?

小学生時代は、典型的な悪ガキ少年でしたね(笑)得意科目は体育、明るくてやんちゃな子どもで外遊びばかりしていました。高校も、大学受験のない工業高等専門学校に進学したので、クラブ活動やアルバイト三昧で自由に遊んでばかりいました。

工業系の高専に進学したのは、音楽が好きだったのでカセットデッキやスピーカーなどオーディオ、音楽機械に携わりたかったから。最初に就職した会社も中堅クラスのオーディオメーカーでした。

学校卒業後は、どのような仕事をされていたのですか?

入社時はオーディオ不況と言われていて、最初に配属されたのはコンピューター周辺機器部門のエンジニアの仕事でした。

ここで5年ほど働き、自分なりに成し遂げたような感じがあったので転職をしたのですが、これがうまくいかなくて…。その後しばらく北海道をバイクで放浪し、自分探しの旅をしました。

この旅で「自分のしたいこと」は見つからなかったのですが、「人と自然が好き」だという気づきがありました。それからは人と自然と関われる仕事をしようと、東京住まいを引き払って長野の小さな広告代理店で営業の仕事をはじめました。

ヤッホーブルーイングとの出会いを教えてください

ヤッホーブルーイングは星野リゾートの星野社長がはじめた会社です。僕は広告代理店の営業として、星野リゾートに出入りしていました。会えば雑談するくらいの間柄だった星野社長から、あるとき「今度ビール事業をやるんだけれど、一緒にやらないか?」と声をかけていただいたことがきっかけです。

創業からしばらくは星野が社長で、僕は営業を担当していました。ヤッホーブルーイングは、僕も含めて創業メンバーが7人。ですが、全員ビールに関しては全くの素人で、ビールの作り方から何から、すべて一から勉強しました。

苦労もいっぱいありましたが、1997年設立当時の地ビールブームに後押しされて、売れ行きは好調。2~3年程は何をしなくても売れていましたね。実は、よなよなエールは缶に入った地ビールとしては日本で初なんです。それに値段も地ビールの中では一番安かったこともあって、生産が追い付かない程たくさんの注文をいただいていました。

創業後は順調でしたか?

地ビールブームが去った2000年頃から地ビール業界全体が落ち込み、当社の売上もどんどん下がって前年比8割という状態が続いていきました。

常に前年8割では、あっという間にどん底。その原因を考えてみると、一般的な地ビールに対して「品質が悪い・美味しくない」「値段が高い」「個性的過ぎる」など悪い評判があったように思います。

そこで、理想の味に近づけること、大手メーカーが展開しているような営業、テレビCM、店頭販売など、考えられることは全てやりました。けれど何をやってもうまくいかず、星野社長に「もうだめかもしれない」「そもそも地ビールは日本に受け入れられないのではないか」と相談したんです。

すると星野社長に、「まだやり尽くしていないのでは?」「もっと徹底的にやってみて、ダメだったら事業を畳もう」と言われました。それで僕自身、まだやっていないことは何だろうと考えてみたら、インターネットが残っていたんです。あの頃はまだ、大手メーカーもホームページはあるけれどネット販売は手掛けていなかった時代。とにかくやり尽くすまでやって、ダメだったら事業を畳む覚悟で挑みました。

社長就任のきっかけをお聞かせください

実は当社、1997年に楽天市場が誕生したときの第一期目のネット店舗だったんです。けれどその頃は、とりあえず出店だけしているといった、いわば開店休業状態。それをもう一回ちゃんとやってみようと思ったのが、2004年のことでした。

ある時、部屋の整理をしていたら、楽天の三木谷社長からいただいた手紙が出てきたんです。そこには手書きで、「このたびはご出店ありがとうございます。一緒にインターネットで世界を目指しましょう」とありました。

この手紙をくださった時の楽天は、まだ三木谷社長本人が営業に来るほどの小さなベンチャー。そこから楽天の方は世界進出を果たすほどの成功ぶり、一方、当時同じようにベンチャーだった当社は事業を畳むか否かという窮地に陥っている。自分たちとは天と地ほどの差を感じました。

そこで「三木谷さんにできて自分にできないことはない!」と一念発起をして、会社のみんなの反対を押し切り、僕は営業を辞めると宣言。インターネットにかけることにしたのです。すると、その月からネット販売の売上が上向きはじめました。

うまく回り始めると面白いもので、これまで営業に行っても門前払いを食っていたようなお店や問屋さんなどから、今度は「よなよなエールを店頭に並べたい」と頼まれるようになりました。それ以降10年間、今までも売上は上がり続けています。会社の売上が順調に推移するようになって、2008年に僕が社長に就任しました。

社長になることへのプレッシャーは?

あまり感じません。社長就任前も、もともと星野社長が常駐していなかったこともあって、僕が会社の戦略を立てて営業を切り盛りするなど、社長業のような役割も担っていましたので。それに、会社を背負ってやっている気持ちはもともとあったので、プレッシャーは感じませんでした。

「よなよなエール」「水曜日のネコ」など、個性的なネーミングはどうやって生まれたのでしょうか?

ビールは嗜好品なので、お客様が見て楽しめるようなネーミング、デザインを目指しています。ただそれだけではなく、実は、他社が真似できないようなマーケティングアプローチも入っているんです。当社はマーケティングに力を入れていて、市場調査、競合調査をして「どういうマーケットに対して、どういう戦略を立てるか」というところからコンセプトを決めていきました。

この時点である程度イメージが固まっていて、あとは数千程あった名前候補の中からイメージに沿うものを選んでいきました。今でも他社が我々の商品を真似てくることを考慮して、味・コンセプトとも最先端を行くような個性的な商品を作ろうと、常に進化を続けています。

会社の文化について教えてください

明文化された文化があって、頑張れヤッホーを略して『ガッホー文化』と呼んでいます。まず底辺にフラットな組織があり、目指すは究極の顧客志向、働き方は仕事を楽しむ、切磋琢磨し、自ら考え行動する。その切り口は「知的な変わり者」。これをすべての行動指針にしています。

また、色々な方から「どうやったらこんなに良い雰囲気の会社が作れるの?」と聞かれる程、うちの会社はみんな仲が良いですね。ビール会社ということもあって、部門・プロジェクトごとの飲み会や歓迎会など、とにかく飲み会が多いです。自主的なクラブ活動も盛んで、ランニングクラブ、山登り、スキー・スノーボード、ゴルフなどがあり、みんな公私ともに仲良く楽しく過ごしています。

それと当社は、”人”に一番力を入れていて、採用・教育をしっかりやっているのも文化のひとつですね。採用方法も当社のカラーに共感できる方に応募してもらえるよう工夫しています。実際入社してくれたメンバーも、当社を楽しそうだと思った人が多いですよ。

苦労した中で印象的なことはありましたか?

やっぱり「人をまとめる」ということでしょうか。業績が悪く、チームがガタガタになっているときは、社員同士も疑心暗鬼になったり陰口を叩いたり、とにかくひどい状況でした。そのときの僕も、一方的に考え方を押し付けるだけで、相手のことを受け入れられていなかったと思います。

そんなある時、チームビルディングの研修に出て人生が変わるくらいの衝撃を受けたんです。この研修で、人と一緒に仕事をすることの本質的な意味を理解して、「自分の会社組織を理想のチームにするんだ」という意識が生まれました。この経験がなかったら今の当社はなかったと思います。

今後の事業展開をお聞かせください

おかげさまでインターネットにおけるビール販売は日本一。今後もインターネット販売をさらに拡大させたいですね。一方で今一番伸びてきている店頭販売も強化していって、現在の東京中心の展開から関西、全国へと広めて行って、コンビニなどでも手軽に買えるようにしたいです。

また、去年から東京で飲食店事業を始めました。我々のビールをお店で楽しめるようにとスタートしたビアレストランを、まずは都内に10店舗位まで増やし、3~4年後には全国に広めたいと考えています。さらにこれらと並行して、海外進出を目指しています。現在すでに10か国に輸出していますが、これをもっともっと増やしていきたいですね。

起業を志す方へメッセージをお願いします

アメリカと比べて日本にベンチャー企業が少ない理由は、「夢を本気で描いて実行する力の有無」だろうと考えています。夢を描いて本気で実現しよう、達成しようとする気合いがあれば頑張れると思うんです。もちろん、上手くいっている人や参考になる事例があれば、ちゃんと勉強して取り入れることも必要。

ただ夢は、諦めずにいる限りは終わらない。だから諦めなければ、失敗もしないんです。僕は何があっても諦めませんでした。そういう風に頑張れば、あなたの夢もきっと実現すると思いますよ。

座右の銘を教えてください

「何とかなる」ですね。ピンチや不安はありますが、ほぼ100%なんとかなっています。怖気づくことなく、クヨクヨせず、前を向いていればいつか何とかなると思って、日々過ごしています。

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