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株式会社PR TIMES 山口拓己 「超プレスリリース」を掲げ社会と企業を情報でつなぐ

JOBSHIL編集部
株式会社PR TIMESの代表と企業ロゴ
株式会社PR TIMESの代表のプロフィール写真

株式会社PR TIMES
代表取締役社長
山口拓己

東京理科大学卒業後、山一証券、コンサルティングファームを経て2006年に株式会社ベクトルに入社し、取締役に就任。2007年、株式会社PR TIMESを立ち上げ、2009年に代表取締役社長に就任。プレスリリース配信サービス「PR TIMES」をはじめ、デジタル領域におけるPRを幅広く提供している。
生年月日: 1974年 出身: 愛知県 出身校: 東京理科大学

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※この記事は「2014/06/13」に「ビジョナリー」に掲載されたものを、JOBSHILに転載しております。

設立に至るきっかけはなんだったのでしょう?

前職はコンサルティングファームだったため、仕事でインターネットを使うことがあまりなく、PR業界も全く未経験の分野でした。そんな畑違いの分野に飛び込もうと思ったのは、スタートアップ企業に身を置いて大きく活躍したいと思ったからです。

PR TIMESの親会社である「vectorグループ」に参画し、IPO担当役員を務めていました。その頃、PR TIMESの前身企業である「キジネタコム」の立て直しに携わることになりました。

このキジネタコムは「脱プレスリリース」を目指し、記者が本当に記事のネタを探せる、その名の通り「キジネタ」を提供するために立ち上げたサービスです。しかし立ち上げたものの、サービスのメリットを広く浸透させることができませんでした。

利用してくれる企業やメディアもなく、「これは一旦事業を畳むしかないのでは」という状況にまでなってしまったのです。そこで思い切ったピボット、つまり方向転換を行うことにしました。それがPR TIMES設立のきっかけです。

具体的にどのような方向転換を行ったのですか?

従来の報道向け資料としてのプレスリリースではなく、社会が望むかたちでの企業とメディアのリレーションを構築する。

根底となる思いはそのままに、「脱プレスリリース」ではなく「超プレスリリース」を目指しました。

たとえば、スマートフォンを思い浮かべると分かりやすいと思うのですが、スマートフォンはもちろん電話であり、通話や発信の機能はどんどん高まっていますよね。

しかし同時に、メールやカメラ、ブラウザ、ゲーム機、音楽プレイヤーなど多種多様な機能を備え、もはや通話機能はさまざまなスマートフォンの機能の中の一部にすぎないともいえます。

「超プレスリリース」とは、まさにそのような状態です。もちろん報道向け資料としての役割は重要ですが、それ以外のベネフィットを改めて考えていこうとサービスを立ち上げました。はじめのうちは株式会社ベクトルと兼務のかたちだったのですが、徐々に業績も上がり、思い切って「株式会社PR TIMES」に移ることになりました。

目指すビジョンについてお聞かせください

広告やPR業界では、多くの企業が「クライアントファースト」を第一に掲げています。それに対して私たちは全く逆の「パブリックファースト」を掲げ、社会と企業をつなぐようなサービスを展開しています。

企業が社会に伝えたいことだけではなく、社会が何を求めているのかを企業に伝えることも私たちの役割。企業とメディア、そして生活者が最も集う場を実現し、まずは日本国内のインフラとなるようなサービスを目指したいですね。

社内で大切にしていることはありますか?

心がけているのは、人をあまり管理しないようにすることです。年齢や役職などにとらわれることなく情報を共有して、オープンに自由に議論できるような環境を大切にしています。

チームで目標を共有したり、仕事を共に楽しんだり、たとえ壁や挫折があっても一緒に乗り越えて、成功した時にはお互いをたたえ合う。

そのような環境を作り、優秀な人材に参画してもらうことが会社にとっても大きなプラスになると考えています。

優秀な人材とは、一言で言うと情熱を持って仕事に取り組める人。そしてその情熱を継続することができる人です。私も長年働いてきて思うのですが、ある一瞬にだけ情熱を燃やすというのは比較的簡単なんです。

しかしその思いを持ち続け、大きな目標に向かってコツコツと継続するというのは誰にでもできることではありません。たとえばエンジニアであれば、知識や技術は5年もすれば古いものになってしまいますし、常に新しいものをキャッチアップしていく必要があります。

そのキャッチアップという姿勢も私はまだ後ろ向きだと思っていて、新しいものを自ら牽引するような存在を目指して欲しい。本当に仕事を楽しみ、常に興味を持って没頭するような、そういった情熱を持った人と一緒に仕事をしたいと思っています。

失敗談はありますか?

PR TIMESのサービスを立ち上げた当初は無料プランを設定していました。最初の敷居を低くすることで多くの各企業様に利用していただき、徐々にセルアップしていきたいと考えていたんです。

しかし始めてみると、無料プランなのに誰にも使ってもらえないような状況が続きました。今思えば、無料であるがゆえに甘えが生まれ、中途半端なサービスになってしまっていたんですね。たとえ無料であっても、価値のないサービスには誰も時間や労力を割いてくれない。

それに気づくのに半年以上かかってしまいました。そこからは考え方を改め、有料でも本当に価値のあるサービスを分かりやすく伝えるということに力を注ぐようになりました。

起業を志す方へのメッセージをお願いします

起業するかどうかに関わらず重要なのは、企業もそこで働く人も起業家マインドを持って働くこと。そうやって働く中で、どうしても自分で会社を興すことが最善だと考える人が起業を目指すべきだと思います。

場合によっては、起業が必ずしも正しい選択とはいえないかもしれません。たとえば、大企業に勤める優秀な人材がその企業のリソースを使ってうまくスピンオフやスピンアウトできればそれは良い選択だといえるのではないでしょうか。

愛読書本をお持ちだとか?

事業再生のプロフェッショナルであり、現在株式会社ミスミグループCEOでもある三枝匡氏の三部作(「戦略プロフェッショナル」「経営パワーの危機」「V字回復の経営」)を、数年に一度は定期的に読み返すようにしています。読み返すことでその都度、自分の状態を自己点検できる。そんな本です。

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