“社員が一丸となって挑むのは常にわくわくするモノ造り ”

株式会社 LIG
代表取締役副社長
吉原ゴウ

インタビュー: 2014/06/06

中学校を卒業後、農家、カヤックインストラクター、雀荘、アダルトショップ店員を経て、ウェブデザイナーに。 その後独立し、2007年に株式会社アストロデオを設立。2012年に株式会社LIGと合併し、代表取締役副社長となる。ウェブマーケティング戦略を担当し、ブログメディアの運営、企画立案などに携わる。2013年にLIGの子会社としてTRIPを創業。旅行産業や地方の発展に尽力している。

生年月日:
1982年
出身:
長野県
出身校:
長野県立信濃中学校

- どんな子ども時代を過ごしましたか?

両親は長野県の野尻湖の湖畔でカヌーやスキースクールなどのアウトドアスクールを長年やっていて、春夏秋冬でアウトドアを教えていました。宿も運営していたので、スクールのスタッフやお客さんなど、大勢の大人に囲まれて生活するのが当たり前でしたね。どっぷりアウトドアに浸かって、仕事もプライベートもアウトドア一色という家庭。家族旅行は全国を車で回って車中泊(笑)。子どもにとっては、けっこう楽しい家庭環境でした。そんな影響もあり、私自身も中学卒業後にカヌーのインストラクターを早くから取得して教えていた経験をもっています。

- 中学卒業後、すぐに働いた理由とは?

中学校を卒業して、高校、大学へと進めば、あと7年間も勉強が続くのかぁと思うと嫌になってしまったんですよ(笑)。別に勉強が嫌いというわけではないのですが、高校で学ぶ勉強に必要性を見いだせなかったというか…。そこで、人間が生きていくなら「食」しかないと思い、知り合いの専業農家へ住み込みで働き始めました。けれど、その仕事がきつくて、きつくて…。だったら、今度は「料理だ!」と東京の祖母の家に下宿しながら、調理学校へ通い始めたのですが、調理という仕事も仕込みをしてランチタイムをやって、また仕込みと…これがやっぱりきつい…。それで料理人にもならず、実家に戻って先ほどお話したようにカヌーのインストラクターをやっていました。ただ、カヌースクールは冬場はできないため、東京にバイトに行き、アダルトショップやスノボショップの店番、雀荘などで働いていたんです。店番の仕事はラクだったのですが、単調ですぐにつまらなくなり、雀荘は元々好きなので楽しかったのですがタバコの煙が苦手で…。とにかくラクな方、ラクな方へといって…根性ないですね(笑)

- 起業するまでの経緯について教えてください

転々と職を変えるなか、プライベートで個人サイトをやっていて、だんだんとネットで話題をとるのがおもしろくなり、23歳でWEBデザイナーになろうと思いたちました。そこで転職活動をしたら運よくWEBデザイナーとして雇ってもらうことができ、その会社で2年働いたのですが会社の仕事で飽きてしまって…。転職活動を再開しましたが、すべて落ち、それなら独立するしかないと起業。幼なじみのエンジニアと一緒に株式会社アストロデオを立ち上げました。WEBサービスをつくりたいと思って起業しましたが、最初は経営を安定させるために受託業務を中心に行いながら、会社も少しずつ大きくなっていきました。

- 現在の会社LIGと合併に至る経緯をお聞かせください

実は、LIGが方向性の違いから社員が減って岩上(現代表取締役社長)が1人でやっていた時があり、アストロデオとオフィスをシェアしていたんです。それがしばらくするとお互いに社員7名ぐらいになってきて、やっていることも同じだし、岩上は営業が得意で、私達の方は制作が得意。だったら一緒にやっていった方がいいということで合併しました。社名については、私達も「LIG」の方がカッコイイと思っていたので「LIG」に統合して新たにスタートしたというわけです。

- 今や大人気ブログですが、最初から順調でしたか?

最初の半年は鳴かず飛ばず。専任者がいるわけではなく、全員参加で一人ひとりの業務が増えることから、当時は社内での理解を得るのも難しかったです。けれど当時、無名な会社であったLIGをブログメディア戦略でもっと注目される企業にしたいという思いがあったので、とにかく写真のクオリティを上げて、カッコよく、内容にもシュールな笑いにもこだわってつくりました。それから1年後、広告がとれるブログになりました。コーポレートブログにいろいろな企業様の宣伝が載っているというのも、LIGらしくておもしろいと思っています。現在はおかげ様で掲載を待っていただいているような状態で、本当にうれしい限りです。

- 社内の文化について教えてください

なによりもコーポレートブログに顔も名前も出すことをいとわず、モデルばりのポーズを決めてくれる社員ばかり。今ではブログ制作は当社の広報戦略であり、売上げを立てる事業のひとつであり、社員教育という3つの要素を含んでいます。知識をアウトプットするということは、その10倍くらいのインプットが必要ですし、人に何かを伝えるというライティングスキルも求められます。すべては経験や訓練で身につけることができますし、それを全社員でやれているというのはかなりの特徴であり、文化ですね。

- 今後の展開および新規事業についてお聞かせください

受託制作を収益の柱にするのは先行きがわからなくなるため、2年ほど前からメディア事業に取り組んでいます。多くの方々に喜んでいただきたいとWEBサイトをつくり、WEBを使うためのメディアをつくり、そこで発信していくサービスをつくったというのがこれまでの展開。そのサービスのひとつが、体験を売ることができるTRIPです。日本全国には、旅行会社が取り扱えないような小さな観光商品があります。それを全国規模で誰もが売れて誰もが買える、プラットホームをつくりたいというのが、この事業の出発点。さらに、今後は自治体と組んで村おこしのプロモーションツールとして使ってもらい、購入する側にとっても各地のおもしろい体験を買えるサイトとして充実させていきたいと考えています。

- 起業をめざす方にメッセージをお願いします

まず、やってみたらいいと思います。よく、起業準備中という人がいますが、ノウハウを身につけてから、お金をためてからというと、それって終わりがないですよね。起業する人は、起業したいと言う前にすでに起業していたりするもの。それだけやりたい気持ちが強いわけですから。本当にやりたいなら起業して、やってみてダメならやめればいい。それだけだと思いますね。

- 会社の理念や座右の銘はありますか?

個人的には座右の銘は2つあって、ひとつはオリジナルで「楽をするためにがんばる」で、言葉通りの意味です。もうひとつは二宮尊徳の言葉で「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」。この言葉を意訳すると、どれだけお金を稼いでもそこに面白さや無駄がなければ心が死んでしまう。かといって、しっかりとお金を稼げないで面白いことだけ、無駄なことだけをやり続けられるわけがない。面白いこと、無駄なことを続ける為にも経済性は無視できないという考え方が好きだからです。そういう思いがあってがんばるからこそ、我々の理念である「ワクワクをつくり、みんなを笑顔にする」という理念が実現できると信じています。

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