“「ご馳走が謝礼」消費者と企業をつなぎ、 モノづくりを支えるユニークなサービス”

株式会社凸
代表取締役社長
長谷川秀樹

インタビュー: 2013/12/13

1978年1月9日生まれ。千葉県出身。専修大学卒業。大学卒業後、株式会社キーエンスにてコンサルティング、株式会社サイバーエイジェントにて広告プランニングに従事。トレンダーズ株式会社に出向し新規事業「キレナビ」の立上げに携わる。2012年10月、株会社凸/DECO,Inc.を設立し代表取締役社長に就任。2013年3月には、消費者の生の声を活用したコト&モノづくりを応援する共創プラットフォームサービス「ゴチソー」を立ち上げる。

生年月日:
1978年
出身:
千葉県
出身校:
専修大学

- どのような学生時代を過ごしていらっしゃいましたか?

大学までの付属校だったので、高3の終わりから合計5年間続けた家庭教師の営業のアルバイトが自分にとっての体育会系部活動、学生時代の居場所そのものでした。厳しい成果主義で歩合制、終電で帰宅する父親を待って営業をかけるなど、結果を出すことを求められ、それに応えることに燃えていましたね。そこで精神力を鍛えられ、自分の工夫と頑張りが収入に直結する面白さを知りました。

- 起業しようと思ったきっかけは?

メーカー・広告・商品開発と長らくマーケティングやプロモーションに携わっていましたが、消費者の視点が重要であるにもかかわらず実際には予算やスピードなどの問題から、実際のターゲットを集めて意見を聴くというようなことは皆無でした。結果、ターゲットに関しては議論から得た仮説やネット上から拾える外部データなど利用して戦略を立てるなど、リアルな声やニーズとは距離があるということを常に感じていました。そこで「○○がほしい」と考えている消費者と、「何がほしいのか?」と模索している企業がもっと気軽に意思疎通ができたらと始めたサービスが「ゴチソー」です。

- ゴチソーのサービスについて教えてください

現在は、企業が消費者の声を聴くために、プラットフォーム上でマッチングした消費者と企業担当者が飲食店などで謝礼代わりに“食事をご馳走”しながらざっくばらんに意見を聴くというコンセプトのサービスです。企業名を公開して消費者を集め、企業担当者が直接対面してインタビューするというスタイルが特徴的で、従来は代行会社(リサーチ会社など)が間に入り、企業名を非公開で募集し当日も非対面というのが常識であり、非常に高いコストがかかっていました。しかし、ゴチソーでは当日の進行なども含めて企業自らが行うスタイルをとることも可能であり、謝礼も食事を提供する形式なので、今までの1/10のコストを実現することも可能としました。また企業の担当者に消費者が直接会えることで、その商品・サービスへの理解が深まり、多くの「ファン」が生まれることも期待できます。理想的には、サービス開発の時点から消費者の方々を巻き込んでいくことで、サービスリリース時には「ファン」が100人、1000人形成できているようなサービスを目指しています。

- 会社のなかで大切にしている考え方などはありますか?

日々自分に戒めているのは、「これがあれば便利」とどんどん多機能になりがちなサービスを、少々不便でもシンプルなままにしておく、ということです。これが実に難しい…。シンプルといえば「ゴチソー」という名前も、消費者が意見を提供する謝礼が“ご馳走”だからですし、企業ページ(企業コミュニティ)では「オーエン!」ボタンを押すなど、とにかく分かりやすさ・シンプリシティにはこだわっています。ちなみに社名の凸(DECO)は、「ビジネスライフをデコレートしよう」というコンセプトから。一筆書きで「繋がる」、「突き抜ける」という意味も持たせていますが、漢字一文字で簡潔かつ印象に残るものをという思いがあります。

- 今後の事業展開は?

今後半年から1年の間には、サービスとしてオフラインだけでなくオンラインでも消費者の意見が手軽に聞けるサービスをリリースしていきます。アンケートや投票などボタン一つで気軽に消費者が反応してくれるオンラインサービスと、実際に会って話を聞けるオフラインサービスの双方を提供。マーケティングや商品づくりに携わる人たちが「消費者からヒアリングするならゴチソー」だという認知を広げ、マーケティングツールの一つとして利用してもらうのが目標です。意見を言う側の消費者側についても、今後は個人会員だけでなく、巷にあるママコミュニティや地域コミュニティなどとも提携をしていき、各コミュニティが考えている社会貢献などのアクションに対して、同じ思いを持つ企業スポンサーをマッチングさせるサービスなど、企業ページ(企業コミュニティ)と同様に消費者コミュニティも充実させていきたいと思っています。

- 起業を志す人へのアドバイスがあれば…

「不要なプライドを捨てて、無駄な空気は読むな」ということ。その心は、良いサービスをつくれば売れるハズという思い上がりは捨て、ビジネス交流会のようなベタなチャンスメイキングもうまく生かして、謙虚に地道に進むこと。自分で会社を起こせば、頭を下げたりお願いすることも増えるので、どうでもいいプライドは早く捨てることが成功への近道だと思います。

- 座右の銘を教えてください

非常にありきたりですが「プラス思考」です。起業をすると会社に所属していた時とは比べものにならないような崖っぷちの危機感を感じるようになりますが、そのなかで「何とかなる」「何とかする」という肚を据えるべき場面では、メンタルの強さが非常に役立ちます。僕のプラス思考は学生時代のアルバイトでの厳しい体験に裏打ちされたもの。社会に出たものの精神面の弱さが露呈して仕事に悪影響を与えるケースは非常に多いと思います。挫折せずに生き抜く力は学生時代に養っておいた方がいいと思います。

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