“日本のカルチャーの基盤に!クラウドファンディング「CAMPFIRE」”

株式会社ハイパーインターネッツ
代表取締役
石田光平

インタビュー: 2014/04/11

東京都生まれ。2011年1月に家入一真氏と株式会社ハイパーインターネッツを創業。クリエイティブなアイデアの実現に必要な資金を、そのアイデアに共感した人々から少額ずつ集めることができるクラウドファンディング・プラットフォーム「CAMPFIRE」を運営。2014年2月現在、「CAMPFIRE」は日本最大規模のクラウドファンディング・プラットフォームとなっている。
CAMPFIRE

生年月日:
出身校:

- はじめてPCに触れたのは?

最初にPCに触れたのは、実家にあったMacintoshのPerformaです。通っていた中学校にも、同型で共有用のPCが教室に1台ありました。当時は、インターネット的なことよりは「猫を飛ばすフラッシュゲーム」とかで遊んでいました。あとはゲームの画像を引っ張り出し、名刺サイズにプリントアウトして新しいカードゲームを作って学校で遊んでいました。パソコンを使ってイラストを描ける友達がいて、それをキャラクターにしたりもしていました。音楽なのに、PCルームで延々と譜面をソフトに打ち込むという授業が思い出に残っています。

- インターネットに魅力を感じたのは、いつ頃ですか?

高校1年生の時は、周りで自作PCが流行っていたので秋葉原にパーツを調達しに行って、ゲームマシンを自作していました。授業でも、HTMLを学んでホームページを作ろうという情報処理のカリキュラムがありましたが、そこでもまだインターネットがどうということはまったく実感していませんでした。きっかけは、高校3年生の時に文化祭でコーナーに合わせて映像を流す企画があって、仕切っていたグループのリーダーみたいな男友達に「できそうだからやって!」と言われ、輪に入れるチャンスだと思って「いいよ」と引き受けたことですね。実はまったく映像編集なんてできなかったんですが…。たまたま編集ソフトを手に入れることができ、親戚にカメラを借りて、撮影して編集して、どうにか完成させました。超レベルの低い映像ですけどね。映像の繋ぎが明らかに途中で変だったりして「やべー」と思いながら見ていました(笑)その時にネットから素材や効果音を探してきたり、ソフトの使い方を調べるということして、自分が作った映像が何百人かの前で流れるという刺激的な経験をしたわけです。思えば、僕たちの作っているサービスをインターネットを通してたくさんの人に見てもらうという今の仕事に似ています。

- インターネットを使ったビジネスに興味を持たれたのは?

就活では将来のことについて何も考えていなくて、初めて自分は何が好きだったのだろうと自己分析的なことをした時に、“インターネット”かもと思いました。それをきっかけにスティーブ・ジョブズの本を読んでみたり、ウェブ進化論を読んだりしました。そこでやっとインターネットに関する仕事をしようと考えたんです。ただ、興味を持っているだけで何も経験がないので、とりあえずそういうWebサービスを運営している会社を受けまくっていました。1社内定をいただき、時間に余裕ができたので「インターンさせてください!」と最終面接で言ったら「来週から来てください」と快諾してもらえて、そのままインターンを経験して新卒で入社しました。インターンの頃からチームを組んで、Webサービスを企画・開発・運営していました。自分より若い10代のメンバーもいました。今思えば、僕が就職して仕事にしたかったことって、インターンの期間だけで一瞬でできちゃったんです(笑)でもそれは単なるサービス作りであって、ビジネスとして運営していくというのはまた別でした。限られた予算がある中で、営業の人を増やしたり、コストをかけてプロモーションをしたりという「経営」が必要でした。就職してからもたくさん試行錯誤し、色々経験させていただきました。

- 「ハイパーインターネッツ」を立ち上げることになったエピソードを教えてください。

当時、ペーパーボーイの代表を務めていた家入が僕のサービスの利用者でした。しかも、かなり初期の利用者です。そこで、「この人って有名人じゃん!」と思って「ありがとうございます!」って彼のブログにコメントしました。すると「今度メシ行きましょう!」というメールが来て、西麻布でご飯をご一緒したのが初めての出会いです。その後、僕のサービスが先ほど言ったようなビジネス的な視点が足りず色々あったところで、彼もペーパーボーイを退任して新しい会社を経営していたので、また会っていただき、そこで彼にサービスを譲渡したというワケです。

- その頃には既に「CAMPFIRE」の構想はあったのですか?

ありました。その譲渡したサービスは農業に関するサービスだったのですが、これってクリエイティブな方向性でも展開できるなと思ったんです。それに加えて、自分にはサービスを作ることはできるかもしれないけど、ビジネスとして展開していくことは不得意だなとも考えていました。そこで、家入と一緒に「CAMPFIRE」という“ビジネス”をするために、ハイパーインターネッツを立ち上げました。草案の時点では「投げ銭」みたいなことを考えていました。しかし、事例を見てもなかなか伸びているサービスがありませんでした。そこで調べてみると、クラウドファンディングというプラットフォームが欧米にあると知りました。当時は、クラウドファンディングという言葉すら日本にはなくて、でも日本にもあったらウケるだろうなと思いました。それに、ユーザー像として完璧に自分が合致しているというのもとても重要でした。冷静に考えると、自分はお米とかをあまり買わないな…と。そこで家入に話しをすると「それ超面白いじゃん!」という流れになり、速攻でハイパーインターネッツを創業したわけです。ハイパーインターネッツは「CAMPFIRE」を運営するために設立した会社です。その後は、たまたま近い距離に高校の同級生である佐俣がいて、家入の知り合いに現在取締役の松山がいて…と、そこから一気にワーという感じで今に至ります。

- 日本人にとって聞きなれないサービスをどのように広めたのですか?

家入は当時から知名度が高くて、何か始めると話題にされやすい人でしたのでそれを利用しました。勿論それだけに甘えず、創業後すぐに広報担当として矢崎に入ってもらい、専任してもらっています。また、サービスを開始した時点ではとても注目が集まるのですが、すぐに注目は低下していくものだと前のサービスを運営して実感していました。ですが、クラウドファンディングはプラットフォームが話題にならなくても、各プロジェクトが掲載されることでそれぞれが話題になるという大きなメリットがあります。「CAMPFIRE」は、広告費に1円もお金を使っていません(テスト的に行っているものは別)が、今でも取材依頼をいただく機会は多いです。

- 今後の展開についてお聞かせください。

プロジェクト数も金額もとりあえず、数字を伸ばしていきたいと思っています。そのためには、ユーザビリティや楽しさなどの細かいことが重要になってきますね。最近、サイトをリニューアルしていい評判をいただいているので、そういうことを繰り返していこうかと。大きな展開は今のところありません。誰でも簡単に使うことができれば、表現をしてそれを実現することのハードルが下がり、どんどん新しいカルチャーや新しいクリエイティブが生まれてくる、きてほしいと思っています。そういうのが今はめちゃくちゃ楽しいです。

- 会社の中で大切にしている文化は?

サービスは作れても、まだまだビジネスとしても伸ばしていかないといけないし、それ以上に会社を創業したことで会社経営をするという必要がでてきました。もともと会社経営にモチベーションを感じていなかったため、今でも学ぶことがたくさんあります。ちなみに今僕は、ピクシブの片桐さんを真似しています。尊敬する人であり、自分と合いそうな人が考える会社の文化を盗もうと目論んでいるんです。その中で、自分たちのやり方がいつか見つかるかなと。でも、スタッフは仲の良い方だと思いますよ。誰かの誕生日にはケーキとメッセージカードを渡していますし、1年に1回必ず関東近郊の宿を貸し切って、全員で合宿をしています。広報と僕で7gogo(ナナゴーゴー)でのやり取りを公開して、業務の連絡をしたりもしました。面白いから(笑)まだ文化と呼べるようなことは特にないのですが、スタッフはみんな、「CAMPFIRE」が好きでいいサービスだと本気で思っています。僕らのサービスを使って誰しもが資金を募る可能性がありますし、誰に話しても何かしら刺さるプロジェクトがあると思っています。だからみんな自然と周りの人にも「CAMPFIRE」のことを喋っています。スタッフ同士で業務とは関係ない話をしていても結局は「CAMPFIRE」の話しになっていたりします。会社のカルチャー=「CAMPFIRE」のサービスカルチャーになるのかなと思っています。あとオフィスには、「CAMPFIRE」の業務とはまったく関係のない居候が2人います(笑)

- 起業を志す人へのメッセージをお願いします。

僕にはまったく起業マインドがありませんでした。今の会社も「CAMPFIRE」というサービスを運営するために作った箱です。だから起業を志したことがありません。説得力のあるメッセージは言えませんが、起業したからにはビジネスをしなくてはいけません。お金を稼いで、大きくしないといけません。そのためには続けることが大切です。お金がなくなったら会社は終わりですから。逆にお金がある限り、続けなくてはいけないような気がしています。そのためには、楽しい仕事をするというのがシンプルだけど1番重要であると考えています。僕は今、めちゃくちゃ楽しいです。

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